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貢也大全


鈴木コウヤの取扱説明書
by koyasuzuki
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ききききき

さてさて、12月に出演いたします舞台の稽古が始まりました
ノゾエ征爾さんの脚本を小池博史さんが演出されていて、ボクがお客でしたら是非観たい!と思うであろう組み合わせの舞台です


3人しか出演しませんのでセリフを覚えるのが大変だなあと思っていたのですが、実際いただきました台本には、セリフ以外に動きのト書きがありまして、これをどう消化していこうと色々設計図を構築しておりました


が、


実際に小池さんが指示くださる演出は、ボクのチッポケな想定を遥かに越える振り
しかも「歌に合わせて踊るダンス」というものではなく、いわゆるコンテンポラリー
動きのみで感情やら情景やらを表現していくものです




ややややや!と思いつつも、指定された通り動いてはみるのですが、これがもう、・・まさに言葉を失うくらいの難しさ
自分の体なのに、ここまで自由に動かせないものか!と怒りを感じるばかりです



普段あまり汗をかかない体質なのですが、もう汗ぐっしょり
共演させていただくダンサーの前納依里子さんは、もう何十年も重ねていらっしゃる方がたですので、実にシラリと格好よくパキパキッと踊っていらして、休憩中には暖房をつけて体を温めるくらい
そんな横で、ボクはアップアップで、汗以外の、体液まで出てきてしまっているのではないか?と恥ずかしくなってしまうくらいです



しかも3人しかいませんから、こっそり隠れるなんてモチロンできません
アーンド動きを指示する小池さんの仰っている指示の内容が理解できないことがあったりして、ホント幼少の頃からバレエをやっとくべきだったと心から思いました




2時間くらい踊り(なんてものじゃ無かったと思います)まくりまして(ぜんぜんまくれていなかったと思います)だんだんと気が遠くなって、なんだか逆に気持ちよくなってきました頃、「少し休憩しましょうか」と、その日初めて意味の分かるセリフを小池さんがおっしゃいました



休憩中、小池さんをよく知る制作さんが、「小池さんって、演出がスゴく厳しくて、スゴーく踊れるダンサーさんでも根を上げるくらいなんですよ〜♪」と明るく声をかけてくださいました


この人、ボクをどういう気分にさせたくて、この情報を教えるのだろう・・・とぼんやり考えながらも、先ほど指示された動きのおさらいを頭の中でします




休憩が終了して、さあ稽古場に戻りましょう!と立ち上がろうとしますと、バキバキっと変な音がするような痛さが全身を貫きました
思わず、「アタタタタタタタタタッ!!」とケンシロウ的な声を漏らしてしまいました



・・・もう筋肉痛が始まってる・・・



若いうちは、運動したらすぐに遅くとも次の日に筋肉痛に襲われておりましたが、年齢を重ねますとそれは、当該の運動の2、3日後に訪れ、時にはそれがどの運動に対する痛みなのか分からない時があったりします


が、踊ってその10分後にはもう侵攻された・・




ダンスの恐ろしさに身震いしながら、階段を上ろうとしますと、また「アタタタタタタタッッッ!!」と、今度は字面はケンシロウですが、スゴいヘタレな、人に聞かせられないオナラのような声が、口から漏れてきてしまいました
人に聞かれたらヤバいので我慢しますが、どうしてもオナラ、いえ声が「アヒッ・・アアヒ・・イヒッ・・・アヒッ・・・」と、字面にすると成人男子が読むことを許される種別の小説や漫画に出てくるセリフのような状態で出てきてしまいます




稽古場に戻りまして、さっそくストレッチで筋肉を伸ばしますが、ぜんぜん伸びない・・と泣きそうになっておりますと、演出助手についていらっしゃるダンサーさんが、効果的な伸ばし方をご指導くださいました


不思議なもので、稽古が始まり実際に小池さんに振りをつけられていきますと、そんな痛みはどっかに行ってしまうのですが、ふと動きを止めますと、ぶり返す



そして、体を動かしたり、教わった方法で筋を伸ばしたりするのは、スゴいキツいですが、とても、なんと言いますか、「楽しい」に似てるけど違う、・・快感?
・・違うな・・苦痛は苦痛なんです
でも、ちょっと気持ちいい、みたいな・・
本格的な経験はありませんが、名うてのご主人様に調教されている感じ?



ああ、初・感・覚





思い切り初の陵辱、・・いえダンス稽古をしましたその日、演出助手さんのアドバイス通り、お風呂にゆっくり入って筋をのばして就寝したのですが、翌日は金縛り?と勘違いしてしまうくらい体が動きませんでした



ゆっくりストレッチをして稽古場に向かって、昨日のおさらいと本日の課題をこなす・・・ちょっと休憩して、硬直した体をまた調教、いえ演出されて・・帰宅してお風呂にゆっくり入ってストレッチして・・というサイクルを繰り返し、1週間が経ちました
初日に比べて、もちろんまだ体のあちこちが痛いことには変わりませんが、だんだん慣れてきて、若干可動域が広くなっている・・気がします



次にはどんなプレイ・・いえ振り(しつこいですね)が待っているかと思うと、本当に少しずつですが楽しみを感じる余裕がでてきたのか?・・と何だか先が見えてきた気がして、ふんふん♪とストレッチをしておりましたところ、隣で歌のシーンを稽古していた共演する中村明日香さんと小池さんと音楽の太田さんとの会話が耳に入ってまいりました


「もう少しブルースっぽく・・」「2小節目のいくつかの音をちょっとフラットに・・」「わざと外して、ジャズっぽく・・」「ニ長調の曲ですから・・」「ちょっと待ってください、譜面におこします・・・」



・・・絶句



実は今回、ボクもちょっと歌うシーンがあるそうなんですが、・・・上記会話、どこか知らない異国の会話にしか聞こえません・・・





ウッヒョオッ!!山積みぃ!!







ちなみに、筋肉痛で階段が上れなかった時の苦悶(含・快感)を再現してみようと思ったのですが、

 ききききき_b0164697_12202652.jpg


座薬を入れている人、みたいな感じになってしまいました
by koyasuzuki | 2012-10-28 12:20 | お仕事
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