気持ちのよい天気でしたので、大宮まで墓参りに行き、ついでに山口奈緒子の出演している舞台、田上パル「合唱曲第58番」を観てきました
亡き叔母、アコおばちゃんの遺言により、鈴木家の墓守に任命されて、ことあるごとに、「ああ墓参りに行かなきゃなあ」と思ってはいたのですが、愛車ローバーちゃんを廃車にして以来、どうも遠出がおっくうでしようがない
大宮まで1時間ちょい、ボルティちゃんじゃちょっとキツイのです
朝帰宅しますと、窓を開けますとスゴく心地の良い風が入ってきて、テレビをつけますと、彼岸花が紹介されています
おまけに墓からちょうど30分くらいの距離で、山口奈緒子が芝居をやっている
来い、ってことなのだなあと思い、朝イチで行こうと妹その①を誘ったのですが、耳鼻科に行くというので午後イチで墓参した次第です
芝居も3時からだからちょうどイイか
花を生けて、墓石を洗って、地面を掃いて、尊敬する祖先たちに挨拶をして、・・10分くらい
案外あっさりしてるなあ・・何か忘れてないかなあと思ったのですが、妹に「こんなもんでしょ」と言われ、まあこんなもんか・・と納得、パシャリして奈緒子の芝居が上演される劇場に向かいます
大宮→富士見市の道程がまたとても気持ちいい
緑溢れる風景に、心が洗われます
こんなところに住んでいたら、精神衛生上とても良いだろうなあと一瞬思いました
田んぼの中にポツンと劇場があり、ロビー前の喫煙所でタバコを吸っておりますと、続々とタクシーが到着し、観客らしき人がわさりと降りてきます
・・駅からタクシー・・?
どれだけ遠いのだろう・・
いやでも素晴らしい劇場です
空気が美味しいのか、心なしかタバコも旨く感じます
今回奈緒子が出る田上パルは、事務所が一緒の安村くんの所属する劇団
前から観たかったプラス今回は、
12月の舞台でご一緒する永井若葉さんも出演するので尚更です
お話は、どこか西の地方の過疎の町で暮らす10名弱の子供たちの、6年生から中3までの成長記なのですが、出演者が皆それぞれ個性的で実に魅力的
しかも皆、それなりの年に見えるのです
そして、それなりの若々しい動きをし、小気味が良い
まわりのロケーションが影響しているのか、とても健全な人たちに見えます
思春期ド真ん中のあの時代が、まっすぐに衒わずに描かれていて、自分のあの時代と照らし合わせてみようとしますが、フィットするものが思い出せなかったので、ボクは永井さん演じる教師目線で観ておりました
終幕まで2時間、おケツはちょっと痛くなりましたが、まったく飽きること無く非常に楽しめました
終演後タバコを吸っておりますと、横にボクよりちょっと若めの男子が、目を真っ赤にして友人としゃべっています
泣くまで?!と思っておりますと、
「心の柔らかいところをギュって掴まれたみたいでさあ」
「てかまだ泣いてるじゃないスか」
「止まんなくなっちゃってさあ」
・・・・負けた気がします
今晩ゆっくり反芻して、ボクもその域に達せられるように頑張りたいと思います
行きが1時間弱だったので帰りもそれくらいを予想していたら、富士見市は大宮よりも全然遠いアーンド道がスゴい混んでいたので2時間弱かかりました
ヘトヘトなのですぐに寝たいと思います
ちなみに、妹その①に、「耳鼻科って・・どこか悪いの?」と聞きますと、
「耳にカビが生えちゃって、洗浄しに行ってた」とのこと
彼女がもし芝居を観ていたとしても、あまりに遠い昔の感覚に、「心の柔らかいところをギュっと」されはしなかったでありましょう